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2005年5月

2005/05/31

【香港的小旅行記 第14回】

 ■両替/ホテル:

 問題:九龍駅からはるばるこの尖沙咀(チムサアチョイ)まで歩いてきて、やっとの思いで探していた自動両替機の前までたどり着いた。しかしたぶんこれがその自動両替機であろうと思われるしょぼたらしい機械はなぜか動かない。銀行の従業員に聞いてみたくとも、なぜか改装中なので誰もいない。そもそもいまは営業時間外。さて、どうすればいいか?

 解答:決まっている。両替店に行くのだ。
 街中、特に尖沙咀の辺りには、「EXCHANGE」という看板を掲げた両替店があちこちにある。レートは店によって差があるらしく、人通りが多くて便利な場所にある店はレートが悪い傾向にあるという。逆にちょっと奥まったところにある店は、それよりレートがいいらしい。この時間にはもう銀行は営業時間外でやっていないし、あてにしていた24時間受付けの自動両替機が動かないとあっては、もう残るのは一般の両替店しかない。ホテルに行く前にまとまった現金が要るわけだから、いまのうちに両替を済ませておかなければならない。レートが悪いとかどうとかなんてことはいってられない。選択肢はひとつしかないのだ。
 尖沙咀の辺りには両替店がたくさんあるというだけあって、少し歩いてみると簡単に見つかった。ネイザン・ロードに面したところにひとつ。そこから奥まったところにもうひとつ。きっと探せばもっとたくさん見つけられただろう。でもそんなにあちこち歩き回ってるような体力はいまの僕にはもうないので、僕は奥まった方の店へ行って、1万円札を3枚出して両替を頼んだ。店番の女性は電話の受話器を耳に当てながら、慣れた手つきで金額を計算している。しばらく待っていると、レシートともに1740ドルの現金が出てきた。1740という数字は、あらかじめ僕が計算していた数字と大した違いはなかった。どうやら両替店の交換レートというのもそんなに悪くないみたいである。彼女は依然受話器を耳に当てながらだが、現金の束(というほどでもないけど)を僕に見せ、お札を一枚一枚めくりながら、ちゃんと1740ドルあることを目の前で確認してくれる。最後に僕がレシートにサインをして、これで両替は終わり。「サンキュー」と礼を言ってから僕はそこを離れ、急いで紙幣を財布にしまう。店番の彼女はまだ電話で何ごとかを話している。ともかく、やっとこれでひと息つけた。

 両替を済ませてしまうと、僕はだいぶ気分が楽になった。もちろんさっきからの蒸し暑さや不快感は続いている。背中を流れる汗だって引いたわけじゃない。身も心も疲れている。身体が重い。でも、少しだけ心が軽くなったような気がした。懐があったかくなったことで楽になったのかもしれない。銀行レートではなかったことで多少損はしてしまったかもしれないが、まあこの際なんでもいいや。両替が無事に済んだだけでもよしとしよう。このとき時刻はすでに夕方の6時20分。あまりのんびりもしていられない。

MTRticket
(MTRの券売機。これは据え置き型のやつ)

 尖沙咀の駅の構内へと入り、切符売り場を探す。香港最大の繁華街というだけあって、構内もすごい人の数である。見てるだけでうんざりしてくる。僕はさっき東涌(トンチュン)の駅で乗車券を買った時のやり方を思い出し、どうにか油麻地(ヤウマティ)までの切符を買う。
 人の数が多いのは駅のホームに降りてからも変わらなかった。土曜の夕方だったせいかもしれないし、元々香港というところはこんな感じでむやみやたらに人が多いところなのかもしれない。僕は人混みが嫌いな方なので、もちろんこういうのは嬉しくないのだけれど、でもこんなのは東京でもほとんど同じことである。渋谷だって新宿だって、週末の夕方ともなれば狂ったようにたくさんの人が押し寄せることには変わりはない。そういうものに慣れているだけ僕なんかはまだマシなのではないだろうか。人口の少ない地方の町に住んでいる人がいきなりこんなところに放り出されたりしたら、それこそパニック以外の何ものでもないだろう。
 そんなことを考えながら、油麻地の駅まで電車に揺られていく。車内はほぼ満員状態。暑苦しいには暑苦しいのだが、車内は一応冷房も入っているし(これだけ人がいたらほとんど効き目なんてないけど)、それにたかがふた駅である。せいぜい5分程度。蒸し暑い中を延々歩かされることに較べたら大した苦労ではない。しばらく我慢しているうちに、電車は油麻地の駅へと入っていった。
 ガイドブックの説明によると、この油麻地という地域は「香港における典型的な下町」であるらしい。香港の中心部はヴィクトリア・ピークやオフィス街の集中する香港島側と、いま僕がいる九龍半島側のふたつの地域に分けられるのだが、九龍半島側というのはどちらかといえば下町にあたり、住んでいる人たちも低所得者層に属する人たちが多いようである。「山の手」にあたる香港島側にはそうではない人たちが好んで住むのかもしれない。油麻地という地名は、その昔ここが人家の少ない農耕地帯だった頃、この辺で胡麻油用の胡麻が栽培されていたことに由来するとのこと。そして九龍半島の北側には、「新界(サンガイ)」と呼ばれる郊外の住宅地が点在している。

 空港のホテル紹介所で紹介してもらったニュー・キングス・ホテル(新高雅酒店)は、油麻地の駅から歩いて3分程度。香港のメインストリートとされるネイザン・ロードに面していて、アクセスとしてはとても便利なところにある。
はじめはどこが入り口なのかがわからず、若干もたついてしまったが、ネイザン・ロードから通りの角を曲がってみるとホテルの入り口らしきものが見えた。なんだかえらく小さな間口である。それを見た僕は「だいじょぶかいな」という心細い気分に襲われてしまうけれど、「まあ450ドルだしな」と思い直して中に入ることにする。いいから早いとこチェック・インを済ませてひと息つきたい。
 と、そこで気づいたのが、ホテルの入り口の真横に両替店があることである。玄関のすぐ右隣。どう見ても見逃しようのない位置にある。ちょっとげんなりしつつも、もう両替店に用があるわけではないのでそのままホテルの中に入る。紹介所で出してもらった予約確認書を予め用意して、来意を告げる。
 フロントにいた若い中国系の女性は、僕が持参した予約確認書に目をやると、「パスポートを」と短く告げ、僕はあわててパスポートを引っぱり出す。彼女が僕のパスポートを開いて中を確認するあいだ、僕はフロントのまわりの様子を眺める。フロントといっても、その広さは三畳もない。下手したら二畳あるかどうかという線である。地階(※香港では階数の数え方はイギリス式なので、日本の2階が「1階」になる。したがってここは「地階」)のロビー自体だって十五畳あるかどうか程度の広さしかない。土地が狭いので、地階部分は極力切りつめて、そのスペースをほかの店舗やらテナントやらにまわしているわけだ。入り口横の両替所もそのひとつだろう。

File0027
(僕が泊まったニュー・キングス・ホテル“新高雅酒店”。立地だけは良いところにあります)

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2005/05/30

なんというか、お詫び

もろもろのお知らせのメールを知り合い関係に送ったのですが、
添付ファイルが思ったよりも重かったことにあとになってから気づき、反省。
まさかワードファイルひとつで1MBを越えているなどとは思いもよらず。
なんか迷惑かけてしまったかなー、などと、うじうじと気にかけております。
しかし送っちゃったもんはどうしようもないしなあ。

重くてびっくりした方、どうもすみません。
海よりも深く反省中……(か??)

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2005/05/29

こんな1週間

ページデザインを元に戻しました。
交流戦仕様ということで5月だけデザインを変えていたんです(うそ)。
やっぱこっちの方が落ち着くかな~。

なんだかここのところ物が書けていないです。
エッセイはおろか、日記でさえ書くのも飛び飛びになって。
スケジュール的に忙しいわけではないのだけど、
それでもなんか気忙しいのですよね~。
週18時間しか拘束されてないのにこれでは……うぅ、弱った。

とまれ、なかなか書けないので今週1週間をダイジェストで。
いってみよー!


■22日(日) 
木曜からの風邪がいまだ治らず。
患部が喉からだんだんと下に降りてきて、いまは気管支の辺りが痛む。
サッカーの練習行きたかったけど、大事を取ってお休み。
せっかくいい天気だったのにな~。

■23日(月)
やはり状態はよくない。
明らかに喉風邪から気管支炎のようなものに移行しつつある。
変な咳が止まらないし、痰がもうびっくりするくらいたくさん出る。
やぱし医者行っとけばよかったかな。
しかしカネがなひのだよカネが。しょぼん。

■24日(火)
けど休むわけにはいかないので仕事場には行く。体調は悪い。
ここのところまとめていた仕事場に関しての提案をレジュメにするが、
明日出そうというところで内々にストップが入る。なんかまずいらしい。
採用はともかく、提案すら出させてもらえないのか?? ちょっと凹む。

■25日(水)
と思ったら別口から「そういうのはどんどん上げるべき」という助け舟が入って
上にあげることだけはできるように。おっとその展開は予想してなかった。
やれることは全部やっておいたのが甲を奏したのか。
大急ぎで連絡して手配を頼む。

お仕事は休みだが、この日はひきこもり家族会に呼ばれてお話。
いままで呼ばれた中でも指折りに楽しくてドキドキした。
う~ん、ここまで先に進んだ話が家族会できるとは。嬉しかったなあ。

夜はフットサルだが今日はボロボロ。
呼吸が苦しいのがモロに出ていつもの半分も走れない。
テクニックでどうにかできるタイプではないからしんどかった。
呼吸はすべての基本なんだとからだで実感。早く治そうっと。

■26日(木)
昼過ぎから夜までお仕事。
「お仕事」と書いてるのは「仕事」という言葉にまだ抵抗があるから。
そんな言葉使っていいのかな~っていうのがあるんですよ。なんか。
いつになったら「仕事なんだよ~」とかふつうに言える日が来るんかな。
そんな単語言えない方がいいような気もしなくはないけれど。

体調不良プラス、朝結局CL決勝を見てしまったので体力的にもつらい。
でも今年のCLファイナルはよかった。ここ数年でいちばんの面白さだったと思う。
延長PKでの決着は妥当でしょう。ミランはPKの練習した方が良いかもね。
おととしのトヨタカップでもPKでボカに負けてるし。

■27日(金)
休みなので上野の西洋美術館にジョルジュ・ド・ラ・トゥール展を見に行く。
前から好きな画家なのだが、パリのルーヴルで本物を見たときは
全然ピンとこなかったのでもう1回ちゃんと見ておこうと思って。
しかし西洋美術館も渋い企画やってくるなあ。嬉しいけど。

ゴッホと違って日本では有名ではないので入場前に延々並んだりはしない。
が、金曜の夕方だったのでそれなりには混む。
なんだか今回の企画には西洋美術館かなり気合い入ってるよーな。
なんとなんと、ラ・トゥールの本格的な展覧会はまだ世界で3回目なのだとか。
もちろん本格的展覧会は日本でははじめて。
ま、新作が40数点しかない画家だからそれももっともか。
フェルメールの展覧会をやるとなったらそれこそ大変なカネと労力がかかるもんね。
日本で実現可能とはとても考えられない。似たようなもんだ。

実際にまとめて見たが、ラ・トゥールはやはり良い!!
炎と闇のコントラスト、光の反射の灰白色、指の間から漏れる光や、光に反射した
レースの美しいこと! たまんないっす。文句なしに図録買ってしまった。
ラ・トゥールをこれだけまとめて見れる機会なんてもう一生ないよね。
いいものを見れたので夜までゴキゲンでした。
つい財布の紐が緩んでしまったが気にしない気にしない。
本物をじかに見れる価値に較べたら安いものです。ええ、いい1日でした。

■28日(土)
今日は父親の会の日だったが、
ばたばたと落ち着かない1日でろくすっぽ顔も出せず。
仕事場の引越し後のせいでなんかせわしないのだな。
いろんなものがちょっとずつ変わってしまったし。
まーしばらくはこんな状態が続きそうです。

風邪はちょっとぶり返し気味。また咳が出るようになりました。
いかんいかん。油断禁物。

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2005/05/27

夢でよかった

目覚め前に嫌~な夢を見た。
昔こもっていたときに見たのと似たような夢だ。

こないだ家族会で話をしたときに、ちょうど悪夢をよく見たという話をした。
最初は眠りにまで考えごとが侵入して休まる時がなかったけれど
(これは本当に本当にきつかった。眠るのが怖くなったぐらい)、
途中から目が覚めたときに「ああ、夢でよかった」と思うようになった、
夢が現実のきつさを追い越した途端にラクになった、
たぶんあの転換が自分の底つき体験の一部だったんだろうという話。
今日も起きぬけに「なんだ夢か。ああよかった」と思う。とっさに。

悪夢を見ることはだいぶ少なくなったけど、
でもなくなったわけではないんだよなあ。
一時期だいぶ調子がよくなってからも
「夢だけはまだ許してくれない」という時期がありました。
そのことをいまさっき思い出した。すんごいひさしぶりに。
かなり長いあいだ、僕は夢を見ることが恐怖だったのです。

悪い夢はそんなに見なくなった。「ほとんど」というほどではないけれど。
でもじゃあ良い夢を見るかというとそうでもない。というか、全然そんなことはない。
もう1回見たいなあと思うようなのは年に1回あるかないかです。
だから見たときはすんごく印象に残ってる。問題はその辺だな。

その貴重な良い夢の内容は……言えないっす。
バカだと思われるから。あはははははー。

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2005/05/24

【ちょっと休憩】

【香港的小旅行記】も13回が終わりました。
ちょうどここまでが「クラヴェリナ」に載った部分で、
ここからあとは未掲載の新しい内容になります。
数えたら全部で35回、残り分があと22回ということになります。
クラに掲載できたのは全体の4割でした。

書いたのはもう2年以上前なので、
あらためて読み返してみると「あー、こんなだったっけ~」って感じ。
時間的・精神的な余裕がなくって、エッセイの方はなかなか書けないので
こんなむかしの原稿でお茶を濁してます。にごにご。
書きたいことはそれなりにあるんだけどなー。

……というわけで、いましばらくのお付き合いを。

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2005/05/22

【香港的小旅行記 第13回】

 ■佐敦~尖沙咀:

 短パンではなくジーンズなんぞを穿いてきてしまった上にたっぷり汗までかいて、しかも服の数を惜しんで着替えもしてこなかったことで、その頃には僕はほぼ全身汗まみれの状態になっていた。いくら香港が蒸し暑いからとはいえ、知らない人がそんな僕の姿をまじまじと見たら、なんだってこいつはこんなに汗だくなんだと訝しく思ったかもしれない。それは僕にもよくわかっていたのだが、タオルで汗を拭ったり、たまに水を飲んだりして少しでも気分を落ち着かせようと試みる以外には、僕にはどうすることもできなかった。
 特に背中を流れる汗の量はひどかった。自分でも背中に背負ったデイパックが事態をひどくしていることは十分わかっていたのだが、このデイパックの中にはパスポートやら現金やら帰りの航空券やらの貴重品のたぐいが全部入っていたので、周囲の人たちがほとんど敵に見えるような心境にあった僕にとっては、これを手からぶらさげて歩くというのは怖くてできない相談だった。もしこれを盗られるようなことがあったりしたら、その時点でこの旅行はアウトである。

 香港に着いた当初は、「たいした距離じゃないんだからぶらぶらまわりを見ながら歩いていけばいいや」ぐらいに思っていたわけだけれど、この時僕はまわりの景色なんててんで見ちゃいなかった。そんな舐めくさった余裕の持ち合わせなんて少しもなかった。歩いているあいだに僕が考えていたことは、「とにかく早く尖沙咀に着いてほしい/とっとと両替を済ませてホテルにチェック・インしたい/こんな思いをするぐらいならもう少し値段が高くてもいいから安心できるホテルにしておけばよかった」というようなことばかりだった。ホテルの紹介所で「九龍からは歩くんだ」なんて宣言したことを真剣に後悔した。そういえば500ドルのホテルの片方は九龍駅の近くにあったんだよな、やっぱあっちにしとけばよかったかな、などと。
 しかも最悪なことには、飛行機の中では二本もあったはずのミネラルウォーターがこの辺りで底をつき、僕は大汗をかきながら、しかし一方ではのどが渇いているというどうにもこうにもな状況に陥っていた。しかし近くには適当なお店も見つからない。コンビニもない。とにかくいまは我慢して尖沙咀まで歩くしかない。
 我慢しいしい歩いているうちに、行く手にMTRの赤い大きな入り口が見えてきた。近くまで行って駅名の表示を見てみると、たしかに「尖沙咀」と書いてある。やっと着いた。香港で最大の繁華街というだけあって、人ごみの量もハンパではなかったが、とりあえず当座の目的地に着いたことの安心感の方が大きかった。これでどうにかなる。

 肝心の自動両替機だが、これは尖沙咀の永隆銀行というところにあるということまではわかっていた。住所は尖沙咀加拿分道4號。尖沙咀は香港最大の繁華街といっても、地図で見る限りはそんなに広くはなかったので、住所もわかるんだしすぐ見つかるだろうと思っていた。はっきりいって舐めていたのだ。
 でも、その肝心の永隆銀行が見つからなかった。僕の持っている地図にも永隆銀行という表示はなかったし、辺りを見まわしてみてもそのような文字は見つからなかった。困った。人通りが多すぎて何がなんだかわかりゃしない。加拿分道というからには少し奥に入った小道なのかもしれないが、でもその加拿分道がどこにあるのかがわからなかった。話にならない。しばらくの間困ってその場に立っていたのだけれど、つっ立っていてもお目当ての銀行が見つかるわけではないので、その辺を少し歩いてみた。でもそれらしき銀行は見つからない。ますます困った。これ以上歩き回るような気力もそんなにないし、時間はだんだん遅くなっている。今日はできたら夜のうちにヴィクトリア・ピークに行って、「百万ドルの夜景」だけでも見ておこうと思っていたのだ。今日のうちに見ておけば明日あさってと時間が有効に使える。天気だって悪くない。


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(↑この写真はまだかなりマシな方。下町の辺りはいつもごみごみしてます。)


 そうやって悩んだまま辺りを虚ろに見ていると、制服を着た警察官の姿が見えた。三人ほど固まって、何ごとかを話している。忙しそうにしている雰囲気ではない。三人の警官はみな中国系の顔立ちだったが、警察官ならたぶん簡単な英語ぐらいは理解してくれるだろう。それに筆談だったら問題ないはずだ。そう考えた僕は、ガイドブックの端っこに「永隆銀行 尖沙咀加拿分道4號」と漢字で書いて、「すみません、この銀行を探しているんですが」と、住所と銀行名を見せながら警官のひとりに聞いてみた。漢字だったらいくらでも書ける。
 僕が道を聞いた警官はしばらくの間僕が書いた文字を覗きこんだあと、納得したようにうなずいてから、我々の立っている通りの反対側を指さしておしえてくれた。あっちだよ。あそこの道を入って左。
 やっぱり警官に聞いたのは正解だった。中国系の人だから英語も漢字も両方わかる。やはり漢字が書けるというのは大きなアドバンテージだ。完全に狙いどおり。僕は彼に礼を言って、彼が指さした道へと歩いていった。

 加拿分道は小さな脇道だった。片側一車線ずつに車が通ったらもういっぱいというぐらいの広さしかない。ネイザン・ロードは比較的整っていたが、一本中へ入るとまた怪しげな雰囲気に逆戻りしてしまう。歩道が狭く建物は朽ちていて、上からはそこかしこで雨漏りの水滴が落ちてくる。ぼたぼた落ちてくる。濡れる。こんなところにほんとに銀行があるんかいなと訝りながらなおも歩いていくと、そのうち前方に小さく「永隆銀行」という文字が見えた。ビンゴ!

 通りに面した永隆銀行の壁面には、現金自動預払機のような機械が貼りついていた。現金自動預払機といっても、周囲を壁で囲っているわけでもなく、なんともしょぼくて無防備な代物である。香港の街角にはキャッシュ・ディスペンサーがぽこぽこと置かれているのはさっきから目についていたから、そのこと自体はべつに不思議には思わなかったのだが、問題はそのしょぼくて無防備な機械以外には「自動両替機」と呼べそうなものが見つからないということだった。銀行の間取りもひどく狭っちいものだし、おまけになぜか銀行の中は改装中である。奥の方にも機械らしきものは見えるのだが、あっちはどう見ても使用不可能である。自動両替機と考えられそうなものは、いま僕の目の前にあるこの侘しい機械しかない。

 まじまじ見てみると、この無防備な機械はキャッシュ・ディスペンサーのようには見えなかった。でも、かといって、ガイドブックにあるような日本語を選択する画面表示なんてものもない。というか、画面表示というもの自体がない。画面に何も映っていないのだ。紙幣を挿入するところはあるのだけど、ためしにお札を入れてみてもまったく反応しない。何も映らない。……つーか壊れてんじゃんこれ! なんだよそれー!! 自動両替機はどれかと銀行の人に聞いてみたくとも、銀行は改装中で職員はひとりもおらず、いるのは工事のおじさんたちだけ。僕は途方に暮れる。いったい何のために苦労してここまで歩いてきたんだか。僕にはその時、呆然とその場に立ちつくす以外には何もできることがなかった。

※「加拿分道」とあるので、てっきり脇に入った小道かと思っていたのだが、実はこれは「カーナボン・ロード」の当て字だったらしい。これはあとになってからわかったこと。ま、そんなもんです。

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2005/05/20

【香港的小旅行記 第12回】

 ■九龍~佐敦:

 電車が九龍の駅に着いたので、僕はデイパックを背負って電車を降りる。
 僕の腹づもりとしては、まずここからまっすぐ東に歩いて地下鉄荃灣(ツェンワン)線の佐敦(ジョーダン)駅まで歩き、それから香港の「メインストリート」とされるネイザン・ロード(彌敦道)に沿って、香港最大の繁華街とされる尖沙咀(チムサアチョイ)まで歩こうと考えていた。距離にすると1.5kmほどになるが、僕はふだんから歩きまわるのは好きな方だし、まわりの景色を見ながら歩けば大した苦にはならないだろうと考えていた。尖沙咀まで出たらまず自動両替機で両替を済ませて、そのあとで地下鉄で油麻地(ヤウマティ)まで行くという算段だった。まずはあたりの景色を眺めつつ両替である。僕がいま持っている香港ドルの現金は、日本円にして3500円ぐらいしかない。
 駅から地上への出口を間違えてまごまごと20分ぐらいの時間をロスしてしまったが、工事現場の警備員が道をおしえてくれたこともあって(違う違う、ここは立ち入り禁止だ。ネイザン・ロードに出るにはエスカレーターを下りてバスターミナルに出てから行くんだ)、なんとか市街地へ向かう出口を探し当てることができた。

 バスターミナルの外に出ると、蒸し暑さの度合いは、東涌のそれよりももっと厳しく感じられた。市の中心部だけあって、たくさんの車が走っていて空気も悪く、ごみごみしている。バスもやたらとたくさん走っている。むわっとした不快な熱気が僕のまわりを取り囲み、早くも全身から汗が吹き出てくる。ここでようやく僕は、短パンではなくジーンズを穿いてきたのは完全なミスチョイスだったということに気がついたのだが、でも今頃になってそんなことをいってももう遅い。このまま汗と街の熱気で蒸れはじめた体を抱えて歩くしかない。
 佐敦の駅に近づくにつれ、その蒸し暑さと不快感はさらに急激に高まっていった。初めての土地での緊張感もあったと思う。地図はあるけど、まったく初めての道だ。雰囲気も距離感もわからない。なるべく大きな通りを選んで歩くようにしたのだけれど、それでも歩道は狭く、建物は密集していて、雑然とした感じと猥雑さとがごちゃ混ぜになっていた。どう見てもきれいで清潔な雰囲気ではない。あるいはそれは高く林立する建物の影のせいだったのかもしれないが、空はさっきまでより少しずつ暗くなり始めていて、怪しげに映る軒下や薄暗い店の奥からは、少しずつ黄色い明かりが灯り始めていた。

File0028


 歩道を歩く僕の頭上には、必要以上に巨大で毒々しい色の看板がいくつもせり出していて、大きな漢字を並べて何事かを主張しようとしていた。厚かましく自己主張を続ける看板の中には、歩道の上だけでは飽き足らずに、車道のど真ん中にまでせり出しているものもある。
 上からは昨日までの雨のせいか、ところどころで雨漏りの水滴が遠慮なしに落ちてくる。少し上を見上げてみると、くすんだ灰色の空へと高く伸びた建物の半分くらいは半ば朽ちかけていて、地震でも起きた日にはいっせいに崩れ落ちてきそうな雰囲気だった。「あんなところに誰か人間が住めるんだろうか?」と思わないわけにはいかない。醜く薄汚れた建物の外壁からは、その建物が何十年も前からこの雑踏と喧騒を見下ろしてきたのだということが窺われた。

 狭い歩道を歩く人たちの眼光はみな鋭い。そして人々は大声で何ごとかを喋りながら通り過ぎていく。車道を走る車の運転はひどく荒く、信号が青に変わると先を争うようにしてダッシュしていく。赤い車体のタクシーと車高の高いバスが歩道のすぐ横をひっきりなしに通り抜けていき、気短にクラクションを鳴らしながら車間を詰めて走る車のすぐ脇を、人々が縫うようにすり抜けていく。たちこめる排ガスと通りの熱気が僕の疲れた身体と神経を参らせる。
 道端には新聞や雑誌を並べて売っている人たちがいる。「ニューススタンド」といえば聞こえはいいが、スタンドなどと呼べそうなものはどこにもなく、ただ軒下の道ばたにいろいろな種類の新聞や雑誌を雑然と広げているだけである。彼らの身なりは概して薄汚く貧しそう。顔色が悪く、何となく人生に対して投げやりな印象を与える。

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 大きな通りから一本中に入った道に目をやると、その猥雑さはいちだんとひどいものに見えた。疲れと緊張のせいか、僕の目には何もかもが薄汚なく怪しげに映る。香港の裏通りの中には、夜になるとスリや物盗りが多発すると書かれていたところもあったし、そんなところで明らかに観光客とわかる格好をしていたら、良いカモとばかりに一発で狙われてしまいそうに思えた。遠目から見ていても、その辺の通りの雰囲気の恐さというのはよくわかる。貧弱な連想かもしれないが、蛇頭とか中国マフィアとか、ああいう感じのイメージだ。正直言ってかなり怖い。もちろん僕は、すき好んでそんな危なげなところにふらふらと入っていくような真似はしない。まだ多額(といっても小額だが)の現金やパスポートなどの貴重品を持っていた僕には、まわりを歩く人すべてが敵に見える。
 ツアーで香港に行った人の中には、「あんな怖いところに行くのはもう嫌だ。海外旅行には二度と行きたくない」ということを言う人もいるというのをあとで聞いたけれど、ひょっとしたらそういう人たちは、こういう景色を出し抜けに見てしまったのかもしれない。もしそうだとしたら、その気持ちは僕にも何となくわかる。

 しばらく歩くと、最初の目標にしていた佐敦の駅へと出た。MTRの出入り口は大きく目立つように作られているのでとてもわかりやすい。佐敦は地下鉄荃灣線の駅で、ここからひとつ南に下ると香港最大の繁華街である尖沙咀へ、ひとつ北に上がると油麻地の駅に出る。荃灣線の路線の色は赤。香港の「メインストリート」であるネイザン・ロードにほぼ沿って走る、MTRの中でも最も中核的な路線である。大阪でいえば御堂筋線にあたると言えば少しはわかりやすいかもしれない。
 そこから僕は、ネイザン・ロードに沿って尖沙咀まであとひと駅分を歩く。大きな通りに入っただけあって、道の両側もさっきまでの猥雑さがとれてだいぶ賑やかになっていたし、歩道の方も若干幅が広くなっている。
 歩道の幅は若干広くはなったものの、そこを歩いている人の数もさっきまでより増えているので、歩きにくさという点では大して変わりがない。土曜日の夕方ということも災いして、人通りがやけに多い。人をよけながら歩かなくてはならないので、なかなか思ったように距離がはかどらない。おまけに街頭のアンケートみたいな人たちがやけにたくさんいて、これがまたうっとうしいことこの上ない(この手の人たちは東涌のショッピングセンターの中にもたくさんいた)。何のアンケートなのかは知らないが、どうも宗教がらみではないように見えた。彼らの目はそういう目ではない。宗教がらみではないのにせっせと人をつかまえようとしているところから見ると、どうやら取ったアンケートの数にしたがって歩合で給料が出るといったところかもしれない。でも、彼らが道行く人たちに何を聞いているのかはさっぱりわからなかった。もちろん僕は彼らを無視して先を急ぐ。

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2005/05/18

【香港的小旅行記 第11回】

 ■東涌~九龍:

 東涌(トンチュン)駅のまわりにはバスターミナルだけでなく、比較的新しそうなショッピング・センターや、まだ建築途中の高層アパートなんかが建っていた。どうやらこの辺は香港郊外のベッドタウンでもあるらしい。たしかにここなら地下鉄一本で香港の中心部まで行けるし、何にもないところに見えるにしては通勤には便利かもしれない。きれいな自然の中に高層の建物がにょきにょきと生えているのはいささか奇妙な光景であるような気がしなくもないが、まあとにかくこういうところなのだろう。香港もそんなに面積は広くはないはずだから、新しく造る建物は何階建て以上でなければならぬ的な法律でもあるのかもしれない。

 バスを降りるとやはり外は暑い。東京よりもはるかに蒸し暑い。真夏に梅雨がやってきたような不快な蒸し暑さだ。やはり日本とは違う。
 バスターミナルのすぐ正面には地下鉄の東涌駅が見えたから、そのまま地下鉄に乗ってもよかったのだけれど、僕はそのすぐ横にあるショッピング・センターのことが気になった。中には何があるのだろう? 僕は新しい家にやって来た猫と同じで、まず最初に建物の中をくんくんと匂いを嗅ぎながら歩きまわってみないと気が済まないというようなところがある。もうしばらく冷房にあたっていたいという気持ちもあったので、地下鉄は後回しにしてショッピング・センターの中に入ってみることにした。

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(↑空港近くからの眺め。右奥が東涌の街並み。郊外なのに高層マンション)

 ショッピング・センターの中はとても清潔で、モダンな印象の造りになっていた。曲線をうまく使って、シャープでありつつも柔らかい印象を醸し出している。中は三階建てか四階建てくらいで、一部は吹き抜けになっている。今日は土曜日であるせいか、比較的買い物客が多いようだった。
 中に入っているお店はいろいろ。化粧品の店もあれば、スポーツ・ショップもある。ショーウインドウの中には「SALE」という札のついたスニーカーがたくさん飾られている。割と大きな電器店もあるし、子供服のお店もある。もちろん携帯電話の店だってある。最上階の端っこには映画館も併設されていた。シネコンプレックスのようになったその映画館では、三つか四つの映画をやっているらしく、壁には『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の予告編ポスターが飾られていた。料金はどうやら日本よりは安いようだった。いくらぐらいだったかは憶えていないが、まあ日本より高いということはないだろう。映画ひとつ観るのに1700円も払わされるなんてたまったもんではない。
 下の方のフロアに下りてみると、おなじみのマクドナルドや「パークンショップ」(百佳)という名前のスーパーマーケットが入っていた。ためしにマクドナルドの値段表を見てみると、日本でいうところのバリューセットの値段は日本とさほど変わらないか、やや安いぐらいであるようだった。
 スーパーの方にももちろん入ってみる。何かを買うわけではないのだけれど、とりあえず冷やかす。あまり時間があるとはいえなかったのでざっとしか見なかったのだが、ペットボトルの飲み物の値段はそれほど安くないようだった。日本に較べたら若干安いかなという程度。品揃えはかなりいいが、どうやら香港の物価というのはそれほど安くはないみたいである。
 お菓子のコーナーに行ってみると、驚いたことに日本のお菓子がたくさん並んでいた。ポッキー、プリッツ、カール、カルビー・ポテトチップス、グリコ・アーモンドチョコレート、ヨーグレット、キットカット(これはどこにでもあるか)、果汁グミ、その他いろいろ。正確な記憶ではないので多少は間違いがあるかもしれないが、まあだいたいこんな感じである。どうやらたまたま「日本のお菓子特集」みたいなことをやっていたらしく、とにかくいろんなものがあったのだ。もういちいち覚えきれない。日本のものがずいぶんたくさん入ってきているんだなあということだけ確認すると、あまり長居もできないので駅の方へと向かうことにした。

 香港の地下鉄の乗り方は簡単だ。まずはタッチパネル式の自動券売機で切符を買う。日本と違うのは、先に行きたい駅を選んでパネルを押し、そのあとで表示された金額のコインを入れていくことである。硬貨を入れていくたびに表示されている残り金額の数字が減っていき、それがゼロになったところで切符とお釣りが出てくる仕組み。初めての操作で慣れない僕は、ガイドブック片手にあせあせしながら硬貨を入れていくのだが、慣れてしまえばなんてことはない代物である。とりあえず僕は九龍駅まで行くので、17ドルを機械に入れる。所要時間20分で290円というところ。
 改札はすべて自動改札になっている。パリの地下鉄では切符を買わずに改札を乗り越えて強行突破している人たちを幾度か見かけたが(こういうことをしているのはだいたい若い人)、ここではそういう人は見受けられない。従順で愚鈍な羊の群れのごとく、みんなおとなしく改札を通過している。日本と同じだ。切符はすべてパスネットやテレホンカードみたいなカード式になっていて、何度も使いまわしているらしくカードの表面が擦れている。見た目は若干よくないかもしれないが、これなら紙をムダにすることなくそのまま再利用できるので、経済的といえば経済的である。環境にだってやさしいかもしれない。

MTRmap

 地下鉄のホームは至って清潔だ。MTRがいつから開業したのかはわからなかったが(東涌線は98年開業)、ホームと線路の間が転落防止のためのガラスシールドで仕切ってあることからみても比較的新しいものであるように思えた(これはいったい何と呼べばいいのだろう? 営団の南北線にあるようなやつなんだけど)。
 ちなみにMTRとは、Mass Transit Railwayの略。路線は全部で四つあり、それぞれ赤、青、緑、オレンジの色で分けてあるのでわかりやすい。ガイドブックにも、「路線がわかりやすく、早く、確実で、利用価値が高い」とある。東涌線の色はオレンジ。この東涌駅から香港駅までを所要時間23分で繋いでいる。
 ホームも清潔なら、車内も同じくらい清潔だった。エアコンも効いているので暑くない。ガイドブックの紹介にある通りの快適な乗り物である。いい具合に乗客の数も少なかった。僕は座席に腰を下ろしてまたぼけっと外の景色を眺めていることにした。
 車内では携帯電話で延々喋っている人が何人もいたが、こちらではそういうのは「マナー違反」とはみなされないらしく、誰も注意しようとはしないし、車内の放送(広東語と英語の両方でアナウンスがある)でもそれには少しも触れていなかった。まあなんでもいいや。郷に入らば郷に従えってやつだ。

 電車が香港の中心部へと近づき、地上から地下へと潜っていくと、途中の駅からたくさんの人たちが乗ってくるようになる。ざっと見る限り中国系の人が圧倒的に多い。東南アジア系の人もちらほらとは姿が見えたが、イギリス系の白人の姿はあまり見られなかった。香港における人口比率もこんな感じなのかもしれない。
 もちろんまわりを飛び交う言語は広東語である。僕は多謝(ドーツェー)以外には広東語が一言も理解できないので、彼らが何を話しているのかはまったくもって不明である。まったくもって不明なのだが、でもその言葉の響きにはどことなく日本語に近いものを感じる。根拠らしい根拠はないのだが、彼らが何を話してるのかがなんとなくわかるような気がする。やはり言語の種類が近いとそういうことが起こるのかもしれない。あるいはそう思えたのは、僕が空港にいた時よりもリラックスできていたせいだろうか。

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2005/05/17

スイミングⅡ

今日も行きました、泳ぎに。仕事前。
こないだ感じが良かったので流れを切らさないうちに行っておこう、みたいな。

やはり問題は息継ぎ。息が続かないので途中で苦しい。
逆にこれさえできれば25もなんとかなるのでは……。そんな感じでした。
背面でも何とか浮きそうだし。背泳ぎもいいなあ。平泳ぎもやってみたい。

で、なにしろ息継ぎができないんですよ、と知り合いに言うと、
「そこは途中犬かきでも何でもしてさ、息吸ってから続けるといいのよ」
なぁるほど。その手があったか。
横向いて吸うのはその次のステップでも良いわけね。
人に聞けるというのはこれだからすばらしい。ひとりじゃダメっすよ。

帰りがけにマリノス-ユーベ戦のチケットを発券。
デルピエロゾーンのほぼ前! しかも2階8列!
完璧じゃないっすか。ね。
(ちゃんとデルピエロが来れば、の話)

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2005/05/16

演出?

きのうはサッカーを観る。Jのリーグ戦。横浜対浦和。
今年観に行った試合が0勝3敗1分というのはなんなんでしょう?
観に行かない方が良い……のか??

途中から天気が怪しいなあとは思っていたが、
永井のゴールが決まった瞬間に雷が鳴ったのは何? いったい何の演出?
試合終了の笛と同時に空が晴れ出したのは何? いったい何の演出?
これでさすがに3連覇は厳しいか。浦和どころかジュビロにまで抜かれてしまった。
せめて今日勝ってればなぁ……ぐちぐち。

試合後、18年振りにプールに行く。おおぅ、塩素の臭い。
でも人間って浮くもんなんだなぁと。それとビート板ってこんなに小さかったんだ。
その辺りが率直な感想。浮くじゃん進むじゃん見えるじゃん。
息継ぎが問題だが、それなしであれば12,3メートルまで進むことを発見。
もちっとがんばれば面白いことになるかもしれん。
継続は力。続けてみようっと。

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2005/05/14

70.ゴッホといえば…

 きのうは通院の帰り、竹橋の国立近代美術館に行ってゴッホ展を見てきました。
 ここのとこ魅力的な美術展が多いのですよね。ゴッホにラ・トゥールにルーヴルにアールデコ。特にゴッホとラ・トゥールは5月中に終わってしまうので、行けるときにしっかと見ておかなければなりません。というわけでひさびさに東西線に乗って竹橋で降りる。むかしは毎日のようにこの路線を使っていたのだよな。うう、懐かしい。

 たかぎなおこの「ホクソエム」に書いてあったからある程度の予想はしていたものの、これがまたすごい人出。中に入るまでに20分以上待たされました。なんなんだこの人の群れは。こんなん初めて見たぞ。しかもまたなんと年寄り率の高いこと! ババアばっかじゃねぇか。
 <いまさら本物を見ても何かが養われるわけじゃないんだから年寄りはとっとと帰れよ!>というひとことが喉元まで出かけますが、そういう言葉は胸の置く深くにしまいこんで、おとなしく列のうしろに並びます。ええ、その辺僕は奥ゆかしい人間ですから。しかしなんでこんなに混んでるのかな~。ゴッホ展なんてほかでしょっちゅうやってるだろうに。しかもまたこのババア連中ががやがやとうるさいんだ。マジ迷惑だっつの。消えろよ、ホントに。

 人が多すぎて落ち着いては見れなかったものの、ゴッホ展はなかなか良かったです。なにしろ大好きな「夜のカフェテラス」を間近でしっかり見れたのは大きい。深い黄と青の対比がすばらしいんだな。これを見るためだけでも来る価値はありました。いやいや、やはり本物は良い。

goghcafe
(ゴッホ 「夜のカフェテラス」。めちゃ好き)

 あと印象に残ったのは最後の一枚。視界に入った瞬間、<ああ、これで終わりなんだな>と思った。美術展がじゃなくて、ゴッホが。きっと彼の心象世界における終末の風景はこんな感じだったのだろう。これを描いた2週間後にゴッホが自殺したというのはあとで知った。なるほど、むべなるかな。だってそういう空気漂ってたもん。

 それとそれと、本当の最後の1枚。ブルトンの絵もすごかった。何か<終わりの風景>という感じ。ブルトンが「皮相的」という評価があるようだが、誰だそんなこと言ったやつ。頭がおかしいとしか思えん。いったいこの絵を描く人間のどこが皮相的なのか。これすごいと思うよ、マジな話。「夜のカフェテラス」より印象に残ったかもしれん。ゴッホ展のくせにゴッホの絵じゃないんだけれど。

 さて、ゴッホ展で思い出すのが、以前新宿の東郷青児美術館で見たゴッホ展。
 客の中にちょっとアブナイおじさんがひとりいて、なんかぶつぶつ呟いてるんだ。独り言を。たまにいますよね、こういうなんか言ってる変な人。きっと精神か何かの病気か何かなんだろうけれど。
 で、たまたま彼の近くにいたのでひそと耳をそばだててみると、

 「ゴッホ……。ゴッホといえば、龍角散。フフ」

 と来た。しかもそれをずっと言ってる。ずっとだよ!
 それでも最初のうちは気にならなかったのだけど、美術展というのはそれぞれが見てまわるスピードというのはそんなに違わないので、ほぼ同じ時刻に入館した彼と僕は必然的に似たようなペースで館内をまわるはめになり、おかげでこれもまた必然的に彼の「フフ」を延々聞かされるはめになってひどく弱った。あの「フフ」が気になって全然絵に集中できなかった。ほんと、どんな絵があったかろくに思い出せないもの。ゴッホ展というといつもあの龍角散オヤジのことを思い出します。くだらないとは思うけど。あの人はいったいなんだったのかなあ。

 竹橋のゴッホを見終わったあとは、神保町まで歩いてから半蔵門で渋谷に移動。靴を1コ買おうと思ったのですが、目星をつけていたやつがサイズがなくって泣く泣く断念。渋谷HMVでJ-WAVE「グルーヴライン」を収録中の秀島史香を拝んでから大人しくおうちに帰りました。途中横浜で前から気になっていたジーンズを1本試着するが、うーん、なんだかな~。ちょっと違うんだよこれは。家に帰ってTVをつけたら、阪神がむかし懐かしい黄色のユニフォーム着て試合してるし。黄色を身にまとった赤星はなんだか全然赤星には見えませんでした。よくわからないけど、そんな1日です。ではまた。

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2005/05/12

マルイの水着

水着を買いました。フィットネス用の。
前から仲間内で水泳部を始めようよということを言っていたのですが、
こんどの日曜にその第1回をやることになってしまったので。
ううううう、ついに来たか。そろそろ観念せねばなあ。

水泳部っていってもあれだ、実際は「泳げない部」なんすけどね。
カナヅチ3人組で泳げるようになろうっていうあれ。
どうなるものやら。でもやることになってしまいました。はは、恐。

しかし水着って高いんですね。
20年ぶりぐらいに買ったからようわからんかったけど、
あんな小ちゃい布きれが5~6千円もするんだ。
6千円台、7千円代も普通。競泳用ばりんばりんのやつだと1万円近くもする。
選ぶのに慣れてないもんだから試着にひどく時間がかかってしまいました。
マジな話、これだけでもうひと仕事だよ。
結局マルイがいちばん数が揃ってて便利でした。
(それにしても水着を試着するのってなんかやらし~い感じのするもんすね。
 よくわかんねーけどすっげぇそれを感じた。なんでかなぁ?)

とまれ、しかるべき先行投資をしてしまったので、
1回だけで「や~めた」というわけにはいかないようです。
ってか、いかないように自分を追い込んでるんだよ。
ええ、追い込んでますとも(泣)。

ちなみに買ったのは5700円ぐらいのやつ。
フィットネス用ということもあって、トランクスではなくスパッツタイプのものにしました。
これだと履いたときに腹が上に乗って「あちゃー」なんだけど、
いやいや、それを戒めにするのだよあえて。
これを凹ますのさ。凹ませますとも。ええ。
もーなんか自分で許しがたいことになってるので。
カラダのことだが段々許せなくなってきたのです。

というわけで気合い入れてがんばります。
うーん、たぶん。(←小声)

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2005/05/11

【香港的小旅行記 第10回】

 ■空港~東涌駅:

 「道ならわかっている」ということを僕が繰り返し言うと、彼らは「こいつは大丈夫なのか」といった怪訝そうな顔を浮かべつつも、僕を彼らのトランスポーテーション・レッスンから解放してくれた。まあ気をつけてな。ありがとう。そうして僕はまたコンビニの袋をさげて到着ゲートの外へ出る。

 出迎えの人々がたむろしている到着ゲートを通り過ぎて旅客ターミナルの敷地へと入り、そこで僕が最初にしたことは、またしてもトイレに行くことだった。
 僕が両替のために列に並んでからここまでに要した時間はおそらくわずか5分程度。ついさっきもトイレに入って用を足してきたばかりである。でも行かないわけにはいかなかった。
 このたった5分程度の間に僕はどっと疲れてしまっていて、とにかくなんでもいいから独りにさせてくれという気分だったのだ。とにかくいったんどこかで休んで気分を落ち着かせたかった。自分を取り戻したかった。ついでに言えば僕には若干神経性頻尿みたいなところがあって、緊張が高まるとどうもトイレに行きたくなるという困った症状もあった。「乗り物に乗っているとどうこう」とかいったことはないのだけれど、どうも緊張状態になるとダメなようである。下痢をした時と同じで、さっき行ったばかりなのにまたすぐ行きたくなる。もちろん行ったところで何も出やしないのだけど、でも行きたくなる。

toilet2

 トイレの個室に入った僕は、しばらく便座に腰かけて呼吸を整える。自分がここに馴染んでいないという感覚はさっきよりもひどくなっている。確実にひどくなっている。軽く深呼吸してそういう感覚を自分の中から追い出すように努めた。トイレの中で深呼吸だなんてバカみたいだとは思ったけど、そういうこともなるべく考えないようにする。じっとしているとまた変なことを考えてしまいそうなので、とりあえず手先を動かす。しばらくの間必要のないものをデイパックの下の方に押しやり、これから要りそうなものを取り出しやすい位置に持ってくる。財布の中身を神経症的に点検し、タオルで軽く汗を拭く。ウインドブレーカーの下のTシャツは早くも汗で濡れている。ついでだからここで着替えようかとも思ったのだが、そんなにたくさんの着替えを持ってきているわけではないので、ここでは我慢することにした。ミネラルウォーターを少し飲んで、2本あったボトルの片方を空にする。よし、これで1本減った。
 多少は気分が落ち着いてきたと思えたところで、トイレから出ることにした。洗面所で軽く顔を洗って気持ちを切り替える。まずはバスターミナルを探して、東涌駅まで行く路線バスに乗らなければならない。

airport5

 旅客ターミナルの外に出てわかったことだけれど、やはりこちらは暑い。湿度が高く、ひどく蒸し蒸しする。その日の東京は妙に寒かっただけに、香港の暑さは余計に強く感じられた。汗がじとっと背中をつたうのがわかる。額にも汗がにじむ。僕は右手のタオルで汗をぬぐいながら、ジーパンを穿いてきてしまったことを後悔し始める。しかも短パンなんてものは持ってきていない。僕のまわりでバスを待っている人たちはみんな僕より薄着である。Tシャツ一枚程度。ウインドブレーカーなんか着てるとバカみたいだ。僕はいそいそとウインドブレーカーを脱いで、デイパックの中に無理矢理押し込んだ。かさばらないものだったことが幸いして、僕のオレンジ色のウインドブレーカーはなんとかデイパックの中に収まってくれる。
 そうこうしているうちに東涌駅行きのバスがやってきた。空港から駅までの運賃は3ドル50セント。運賃は先払いで、運転席横の赤い箱の中に入れるようになっている。赤い箱の傍らには「$3.50」と書かれた札がぶら下がっている。わかりやすい。僕は50セント玉を持っていなかったので、2ドル硬貨を2枚、赤い箱の中に入れる。おつりが出ないことはわかっていたが、ないものはどうしようもないし、無事に乗れさえすれば50セントぐらいどうでもいいやと思っていた。たかだか10円弱である。

bus

 僕を乗せたバスは順調に走っていく。左手に海を見ながら、新空港開港に合わせて作られたと思われる新しくまっすぐな道路を飛ばしている。空はさっきまでよりも若干青みを増してきているように思えた。この前日までは香港も雨が降っていたのだが、少しずつ天気が回復しているようだった。
 予報では、明日とあさっては天気が良いとのこと。いい感じだ。僕はついてるのかもしれない。バスの中では冷房が効いているせいか、僕の気分も少しずつほぐれてきているように思えた。少なくともバスに乗っている間はただそこに座っていればいいわけだから楽ちんである。次のことはまた東涌駅に着いてから考えればいい。よって僕はしばしの間、頭をからっぽにして窓の外の景色を眺めている。

 香港というとすごく猥雑でごみごみした印象があったのだが、いま窓の外を流れていく景色はのどかな自然そのものだ。岸壁には人のよさそうなおじいさんが、錆の浮いたような古しい自転車を傍らに停めて青い海を眺めている。天気がよくなってきたので散歩にでも出てきたのかもしれない。香港にもこんなのどかなところがあったのかという意外な感慨に包まれる。香港ってのもなかなかいいところじゃないか。
 でも、僕はまただんだん不安になってきた。空港から東涌駅までの所要時間は10分とあったのだが、それにしてはちょっと長く乗っているような気がしてきたからだ。
 正確に時間を計っていたわけではなかったから、あるいはそれは僕の思い過ごしだったのかもしれないが、ひょっとしたらこのバスは駅とは全然関係ないところに向かって走っているんじゃないかという疑念が徐々に頭をもたげてきた。僕はバスの前方の風景に目を凝らすが、駅とおぼしき建物はなかなか見えてこない。さっきまでの穏やかな気分はまたどこかへいなくなってしまう。おかしいな、もうそろそろ10分ぐらい経つはずだけど。いや、でもたしかに東涌駅行きのバスに乗ったんだ。間違っているはずはない。でもそれにしても……。
 残念ながら、いまの僕には「このバスほんとにちゃんと駅まで着くんかね? もうぼちぼち10分くらい乗ってるような気がするんだけど」などと気楽に言えるような相手はいない。僕の隣の座席に座っているのは旅の連れなどではなく僕の黒いデイパックである。だから僕は仕方なく黙っている。僕のまわりの乗客たちは、それぞれ携帯電話をいじったり仲間どうしで喋ったりしている。

 そわそわしつつ仕方なく外を眺めていると、バスはじきに信号に引っかかり、周りには何台かのバスが見えるようになってきた。バスターミナルと思われる大きな建物も見えてくる。ほっとひと安心。
 バスが停車すると、エア・コンプレッサーの「ぷしゅー」という音がして前方のドアが開き、乗客たちはわらわらとバスの外へと降り始めた。もちろん僕もそれに続く。東涌駅だ。

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2005/05/10

Weezer

落ちたときにWEEZERを聴く癖がある。

いちばん多いのは「グリーン・アルバム」の《Island In The Sun》。

何かがこころに沁みる。

green_album

(↑ファンのあいだでは評価の分かれる3枚目。でもこのアルバムがいちばん好き。)

新作の「メイク・ビリーヴ」もよい。

前作「マラドロワ」が<んー?>だっただけにさほど期待はしていなかったが、

これが意外に。

たしかまだ発売にはなっていなかったはずだが、

フフフ、そこはそこです。

make_believe

(↑今月発売の新作。「Make Believe」。 GOOD!)

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2005/05/07

乙葉さくらんぼ大塚愛

ショック! 乙葉婚約?!!!
そして相手はマシュー。う~~~~~~ん、なんだかなー。
そうかそうか、そうですか……。

婚約ってことはあれだ。
そのうち結婚して入籍して…………にゅ、乳石……??
ひぇぇぇええぇえ~~~~。
(……ってこれが書きたかった。眞鍋ブログからのパクリ)


今日のバイトあと、桜木町のセブンイレブンにふらっと入る。
ハラが減ってたんじゃなくて、「SEDA」の表紙が目についたから。
そうか、「SEDA」は7日発売だったっけ。どれどれと思って立ち読み開始。
「SEDA」のあとは「non-no」「mi-na」「PS」「Popteen」「Cawaii!」あたりをパラパラと。
「non-no」はひさびさ見たけど最近田中美保の露出が少なくてつまらん。
TVスポットもやってたけど、森きみと玲奈じゃなあ。
つか玲奈って誰?最近フォローしてないからわからん。
EMIHOが出てないんじゃ読む気失せるっす。マジで。

今回の「PS」はかわいい。
表紙に大塚愛が出てるけど、最近女性誌の表紙が多いな。ノリノリじゃないっすか。
この子はあまり同性ウケしそうにない感じがあったのだがそうでもないのか。
わからんものです。

「Popteen」と「Cawaii!」もひさびさ読んだけど、なんか前よりケバくなってる気が。
読モが替わってるせいかしれないけど、ちと化粧濃すぎ。髪巻きすぎ。
あと何年かしたら「PINKY」あたりを経由して「JJ」まで行ってしまいそうな空気の
子がずいぶん出てる。も少しナチュラルにしといた方がよくないか~?
……って自分の好みを述べているだけなのですが。はい。

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2005/05/06

マンガばかり

ここのところマンガづいてます。
何かひとつ読み出すとキリがなくなってしまうところが怖い。
ろくに考えもせずにカゴに放り込んで、レジに行ってから焦るというパターン。
うーん、進歩しないなあ。で、最近読んだ本の話です。

◆「ラストイニング」5巻 (中原裕 小学館)
スピリッツ連載中の高校野球マンガ。
このマンガの何が違うって、キャッチャー目線で描かれていること。
ふつう野球ものと言えば「エースで4番」みたいなのが主役になるのが常だけど、
これはあくまでキャッチャー視点、さらにいえば監督目線で描かれている。
これがいいんだ。≪野球って深いよなあ≫ってのが率直な感想。
なんかこれ読むと無性に野球したくなります。ええ。

lastining

◆「PLUTO」2巻 (浦沢直樹×手塚治虫 小学館)
鉄腕アトムを浦沢流にリメイクした「PLUTO」。今回も読ませます。
想像だけど、中原裕は浦沢のアシスタントやってたんじゃないかな。
絵柄が似てるから。

pluto2

◆榎本ナリコ「歌集」(小学館)
「榎本ナリコ」の文字が視界に入っただけでめざとく手に取り、
そのままカゴに放り込んでしまうワタクシは重症でしょうか。
条件反射、すでにパブロフの犬。
歌をモチーフにした短編集だが、うーん、なんだかな。
最近の榎本ナリコはちょっといまいち。
やはり「センチメントの季節」と「スカート」が最高傑作か。
榎本ナリコの肝はやはり「せつなさ」だと思うんだけど、そこがな。どうも。

◆摩耶薫「セックスしかすることがない」(松文館)
帯の「榎本ナリコ氏絶賛」に惹かれて買うか買わないか悩んだものの、
結局買わずにブックオフで立ち読み。
テーマはいいと思うのだが、いかにしても絵が。
どんなにテーマやネームが良くても絵がダメではかなりつらい。
作品の評価は高いようだが、立ち読みにしといてよかった。

◆小栗左多里「ダーリンは外国人」(メディアファクトリー)
ちょっと前に流行ったヤツ。
2冊とも立ち読みで済ませたのだが、今回あらためて全部読んでみる。
あらためて読んでみると、この本も話は面白い。
が、小栗左多里という人は絵がいまいち。
これならたかぎなおこや太田垣晴子、さいばらりえぞうの方が上手い。
やはり絵がいまいちだとマンガはつらいなあ。

darling

◆西岡兄妹「心の悲しみ」(青林工芸舎)
これはすごい。兄が原作、妹が作画という正真正銘の兄妹マンガ。
なんすかこれは? トーゴーシッチョーショーか何かですか??
すごいよこの絵は。まともな神経の持ち主じゃない。
好き嫌いは分かれると思うけど、作品の質は「すげー」と思う。

nishioka

◆「となりの猫の晩ごはん」(文春文庫)
マンガじゃないけどタイトルのとおりの猫ごはんと写真集。
どうもことネコのことになると僕は精神的な抵抗力を失ってしまうようです。
また買ってしまった。それにここに写ったネコたちがまたかわいいんだ。
いまはトイレの中においてあります。たまにうんこしながら読んでます。はい。

tonarino

ほかにも読んだ本はまだあるんだよなー。
今日行った美容室では新人の子と延々本の話をしてしまった。
とはいっても、途中からはずっと女性ファッション誌の話ばっかしてたんだけど。
「めずらしいですよねー。男の方でそんな話したのはじめて」
たしかにそうかもね。
「そういうの詳しいとモテません?」
いや、それがそうでもないんだよ。はは。はははははー(泣)。

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2005/05/05

【香港的小旅行記 第9回】

 ■ホテル案内所 その2:

 ランタオ島にある香港国際空港から香港の中心部までの交通には、大きく分けて四つある。エアポート・エキスプレス、地下鉄東涌線、空港を出て香港の主要地を経由して走る路線バス、そしてタクシーの四つだ。

 所要時間がいちばん短いのはエアポート・エキスプレスで、香港駅まで約23分。地下鉄もほぼ同じ所要時間だが、地下鉄は空港までは乗り入れておらず、空港近くの東涌駅まではバスで10分ほどかかるのでちょっとめんどくさい。
 バスとタクシーの所要時間はわからなかったが、バスが停まってくれるのは高級なホテルの前だけのように思えたし、いくら地図を見るのが好きとはいえまったく土地感のないところだったので、気分的に安心できなかった。だいたいどの路線のバスに乗ればいいのかもわからない。もし間違った路線に乗ってしまったりするとえらいことになる。電車と違って決まったレールの上を走るわけではないので確実性という点で不安が残るし、第一地名がわからない。そういうわけで僕はバスを市内までの交通手段の候補から外していたのだ。
 タクシーはホテルの前まで直行で行けるだろうが、そんなバカ高いものはとてもじゃないけど使う気になれなかった。香港のタクシー代は日本に較べてはるかに安いのだが、それでも目的地までは270ドルもする。4590円。論外。ほかに交通手段がないのならともかく、わざわざタクシーなんかで行く必要はない。
 すると残るのはエアポート・エキスプレスか地下鉄のどちらかということになるのだが、エアポート・エキスプレスというのは、日本でいえば成田エクスプレスみたいなもんである。料金を比較すると、エアポート・エキスプレスが90ドル(1530円)。地下鉄だと、東涌駅までのバス代込みで30ドル50セント(520円弱)。もちろん僕が使うのは地下鉄である。東涌駅まではバスが二路線あると書いてあるし、特に急ぐわけではないので、多少時間が余計にかかったとしても大して気にならなかった。それに往復で2千円違うのはやはり大きい。

 「バスがないんだよ」ということを言ったおっさんは困ったような表情を浮かべて、「君はバスで行くのか?」と聞いてきた。最初から市内までは地下鉄で行くと決めていた僕は、当然ノーと答える。彼はますます困った顔をする。僕には理由がわからない。そして三人はみんなで困った顔をして何かを相談している。彼らの会話は広東語で行われているのでもちろん僕には彼らが何を話しているのかさっぱりわからない。僕の不安はますます大きくなる。汗がにじむ。
 たまりかねて僕が「何か問題があるのか?」と聞くと、「いや……」とか何とか言葉を濁しつつ、「バスがないから、ハイヤーしかない。呼ぼうか?」などと言い出す。ハイヤー? なんでまたそんなものが出てくるんだ? 僕はますますわけがわからなくなる。こんなところでそんな新種の乗り物を発明しないでくれ。この時点ですでに半分パニックである。僕が半ば投げ気味に「ハイヤーはいくらする?」と聞くと、予想どおりバカ高い数字が帰ってくる。いくらだったかは覚えていないが、もちろん論外の数字である。しかもそう聞いたのがまずかったのか、女性の職員は電話をかけようとして受話器を取り上げる。ちょ、ちょっと待ってくれ。僕は混乱しつつあわてて彼らに向かって言う。MTRで行くんだよ、MTRで油麻地の駅まで行くんだ、と。
 幸いなことに、僕の言ったことは彼らに通じたらしい。でも、上司のおっさんは納得できていないという表情で僕にこう告げる。東涌線では油麻地の駅には行けない。東涌線で行くとなると、いちばん近いのはオリンピック駅だ。でもそこからは歩いていかなければならないよ。仕方がないので、僕は地図を指差しながら彼に言う。僕はこれから東涌線に乗って九龍の駅まで行く。そこから歩くんだ。


airport3


 僕がオリンピック駅ではなく、九龍の駅まで行ってから歩くと言ったのにはわけがある。
 僕が香港に到着したのは土曜日の午後だった。香港の銀行は、土曜日は12時半までしか営業していない。銀行が開いていないとなると、僕は現地での生活に必要な香港ドルへの両替ができなくなる。翌日は日曜だから銀行は一日中休みだ。両替なんてできない。そのことは行く前からわかっていたので、大きな両替は香港の中心部にあるという自動両替機でやろうと思っていたのだ。ここなら週末でも24時間使えるし、レートも銀行レートなので割合がよく、その上操作も日本語でできるとあった。その自動両替機があるのは尖沙咀という香港でいちばん賑やかとされるところで、そこに行くには九龍駅から歩く方が近かったのだ。クレジット・カードというものを持っていない僕は、ホテルの受付けをする際に全額前払いかもしくはテポジットを取られる可能性が考えられたので、紹介してもらったホテルに行く前に両替を済ませておく必要があった。そしてそれが済んでから、地下鉄に乗るか何かして油麻地駅まで行こうと考えていたのだ。ついでだからその賑やかな辺りを見てまわってからホテルに行ったって遅くはないと思っていた。
 でも僕にはそんなややこしいことを英語で説明できるような能力も気力もなかったので、ただただパニックして「九龍駅まで行く。そこからは歩く」と主張するしかなかったのだ。

 僕が「歩く」と主張すると、おっさんは「Do you know the way?」と聞いてきた。道はわかるのか、と。
 そこに至って僕は、ああそうか、「know the way (to get there)」という言い方をすればいいのか、ということに気付き、「I know the way」と答えた。道ならわかる。地図を見れば全部書いてある。さっき印もつけた。駅からすぐだ。大通りの真横。間違えようがない。それに香港の地図だって大まかにではあるけれど頭に叩き込んであった。そうしないと不安だったから覚えていたのだ。
 でも彼らにしてみれば、「初めて香港に着たのに、こちらの道がわかっている」なんてことは想定の外だったから、「すんなりホテルまで行けるように」ということでバスやらハイヤーやらを提案してくれていたわけだ。
 おそらく、市内行きのエアバスに乗れば油麻地の近くまで行けたのだろうし、また、彼らの頭には「寄り道なんかせずにとにかくまずまっすぐホテルに行く」ということがあったのかもしれない。でも僕の思惑はそうではなかった。彼ら三人と僕との間には最初からそういったミスコミュニケーションがあったし、僕には自分の思惑を相手にうまく説明できるだけの英語力の持ち合わせはなかった。ただ単に、「I know the way to get to Yaumatei-station. Thank you.」ということが言えさえすれば、それだけで済んだのに。

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2005/05/03

5月の気分転換。

田植えから帰って参りました。
2年目なので慣れてるとはいえ、そこそこ疲れましたな。
でもそれは心地いい疲れ。しっかりからだを動かし、いい気分転換になりました。
まあここんとこ心身ともに疲れてたからなあ。
だからってものごとが解決したというわけではないのだけれど、
それでもなおかつ。

なんかね、いろいろ変化の時期に来てるのだなあと
半ば他人事のようにですが感じはじめました。
いまのかたちの生活を続けられるのも長くて1年半。
すこしずつ変えていかねばならない、また変わっていくものが出るのでしょう。
ふぃぃぃ~~~~~~~。

……というわけでデザインも気分転換。
飽きたらまた元に戻すかもしれないけど。
わんこをいっぱい触ってやってくださいまし。

しっかし母の「アンタも早くヨメさんもらってくれ」のひと言には参った。
悩みが多いんだろうね、きっと。今回それがよぉくわかった。
もちっと楽させてやんなきゃなあ。
ま、そんなに急かさんでもこれはどうにかしますから。ええ。

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