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2006/03/01

人身事故

きのう電車の人身事故に見舞われました。
ちょうど出勤時間帯だったので結構痛い。
ダイヤが乱れて15分ばかり職場に遅刻していきました。


イラつきましたよそりゃ。
「なんでまたこんな時間に飛び込んだりするんだよ、わざわざ」
とか、結構カリカリきた。
来るはずの電車が全然来ないもんだから余計なまでにイラついた。
でもそのときに自分にできることといえば、
ただおとなしく電車を待つことだけだった。だからそうした。


ようやく乗れた電車が問題の西谷の近くを通るとき、
何があったのか目を凝らしてよぉく見てみた。
昼間の空いた電車の窓からは反対ホームの様子と景色がよく見える。


そこには白い覆いをかけられた遺体が横たわっていた。
たぶんさっき引き揚げられたばかりの、
まだ比較的生々しいやつ。現場検証の途中なのか、
ホームには検死官らしき男性の姿が2人ほど見える。
事故が起きてからその遺体が引き揚げられたのは
それほど前のことではない。あるいはその身体には
まだ若干の温かみらしきものが残っているのかもしれない。


その白い物体が視界の端に消えていったあとには、
その自殺の主を責める気持ちはきれいになくなっていた。
人には誰しもその人なりの事情というものがある。
みずから死を選びとらなければならないほど、
何かを判断する気力も残らないほど、
あるいは誤ってホーム下に転げ落ちてしまうほど
憔悴してしまうほどの何かが、その人にはあった。
それをいったい誰が責められるというのだろう?


それが自分でなかった幸運に感謝はできても、
彼の人を責める気持ちは到底持てない。
とりあえず今は持てない。
そういうことは実際に起こるのだ。
誰の身にも、公平かつ不規則に。


その夜、仕事場で階段から足を踏み外しそうになった。
もう完全にありえない場所、ありえないところで。
一瞬何が起こったのかわからなかった。
いかに最近壊れていたとはいえ、
精神の調子を崩していたとはいえ、
いくらなんでもこれはちょっと。自分でビックリした。
そして、「ああ、こういうことは起こるのだなあ」と。怖い。

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